2003.4.29〜2 山中湖まで歩き旅(大山丹沢縦走)
climb…次へ/−− 全体…次へ/前へ Home
ゴールデンウイーク。今回は野辺山100kmの練習を兼ねて、歩き旅をしてみることにした。
以前に読んだ「ランニング登山」という本に1日で大山丹沢縦走とあり、ここをコースに選んだ。
大山ケーブル下のバス停を4時半(だったかな?)に出発し、山中湖の平野バス停で終バスに乗っていた。
はたして、荷物を持って何日かかるのか。
予定では2,3日で山中湖に着き、富士五湖を抜け南アルプスを見ながら甲府か諏訪湖まで走るつもりだった。
が、山道はなかなか進まなかった…
では、はらぺこ歩き旅のはじまり、はじまり〜
●4月29日(火)8:25起床 10:25出発 座間〜二の塔直前 18:50終了 19:30就寝
●走り旅?
早朝出発のつもりが準備不足。前夜寝たのも遅かった。10:00に買物に行ってから出発。
パン2袋とパスタのソースを買う。荷物は13kgとなった。
昨日、荷造りしてザックを背負い、1時間ばかり試走したが、ずしりと重さが増した感じ。
荷物は量ったが体重を量り忘れた。厚木のプールで量らせて頂く。73.5kg。
日差しが強く暑い。大山の上部には雲がかかっている。
二度の休憩をはさみゆっくりジョギング。大山の麓までですでに少々歩いている。
●大山
バス停からは全て歩き。登山道は日陰が多く、いくぶん涼しい。とはいへ荷物と疲労で登り慣れた大山も大変だ。
上の方へ行くと霧の中。風が強くなり寒いくらい。頂上についたら丁度雲が晴れ、町並みが見えた。
「走ってた人ですよね」っと声を掛けて頂く。車で来た力ップル。山中湖まで歩いていくと言ったら驚いていた。
写真を撮って頂く。今回ビデオは重いのでデジカメを持ってきた。時間が記録されるのは便利である。
体が冷えきる前に出発。ヤビツ峠に下り、ゴマ屋敷の湧き水で体を拭き、水をくむ。
煮沸しろと書いてあるがここの水で当たったことはない。
●今日の寝床は
すでに18時。塔の岳までの間に小屋があったのは覚えているがどの辺か分からない。
この小屋に泊まりたいが果たしてつくのやら。林道、登山道と進む。林道と交差する。
左腿がつり掛けてるし、ここでテント張るかな〜。
小屋に着くかもしれないし、暗くなるまで時間ありそうだし、まだ歩こう。災厄ここまで戻ればテント張れるし。
テントが張れそうな場所をチェックしながら歩き続ける。
暗くなったころ、うまい具合に平地があり、そこでテント泊。
小雨が降ってきたから、小屋まで行きたかったが、あととどれくらいか分からないので仕方ない。
パンをかじって19:30寝る。夜、風向きが変わり、風雨が増した。
●4月30日(水)5:00起床 9:00出発 二の塔直前〜蛭が岳の先 18:35終了 19:10就寝
●台風?
明るくなり時計を見ると5時前だった。外は霧、小雨が降ったり止んだり。パンを食べ、もう一寝入り。
荷物がぬれないようにザックの中にゴミ袋を広げ、その中に服や寝袋を詰め込む。
風雨が大体おさまったところで、テントを撤収。買い物袋に入れ、ザックのストラップに止める。
最後にザックカバーを掛けて出来上がり。
では出発。1分も歩かないうちに二の塔だった。20分程で三の塔へ。
ここに小屋があった。休憩には早いが雨がしのげる貴重な場所なので中へ。
頂なので来たときから風が強かったが、雨も急に強くなる。外はまるで台風のよう。
●今日はここまで?
軽さ重視で本もなく、あまりすることがない。荷物の詰め替え、テント干し。あとはひたすら仮眠。
今日はここに泊まるようかな…しばらくして風は弱まったが雨はザーザー。
誰も来ないと思っていたが、11時過ぎ、人声がし、4人組みがきた。山小屋を予約しているので雨でも来たそうだ。
着こみ過ぎで汗だくのようだった。11:25出発と話している。飴を頂いた。
おっと、これを忘れてた。食料は主食のパンとパスタにコーンスープだけ。行動食が何もないではないか。
ついでに水場がないだろうに、水1lでは少なすぎた。このときはまだ気がついていないのだが。
歩いている人がいるのに休んでいるのもどうか。自分も歩くことにした。
●キャンプ禁止
荷造りを始めたら日が射してきて、雨があがった。周りの山々が見える。4人組みに少し遅れて、11:40出発。
すぐにまた霧に覆われ、小雨も降ってきた。しばらく歩くと4人組みに追いつき、先に行く。
道がぬかるんで滑リ、歩くのも大変だ。足元に注意しながら、黙々と歩き続ける。
塔の岳、丹沢山、蛭が岳。4人組みの泊る山小屋通過。管理人に「今から帰るのか」と聞かれ「八イ」と答える。
4人組みがもうすぐ来ると告げる。途中の休憩所にキャンプ禁止と書いてあったが、自然保護のためなのかな?
●明日は晴れるといいな
もう18時過ぎ。今日も避難小屋まで行けず。下に道志みちが見え、空にタ焼けが見える。が、また霧に覆われる。
少し暗くなったところで丁度よい平地がありテント泊。臼が岳まではまだ大分あるのかな〜。
肩が痛くなるとゆっくりしか歩けなくなる。コースマップより少々遅いみたい。
今日は鹿を沢山見たが人は5人だけ。明日からは晴れが続くと聞いた。
水節約のため、パン一つ食べ寝る。
●5月1日(木)5:10起床 6:55出発 蛭が岳の先〜加入道避難小屋 18:30終了 18:50就寝
●水を求めて
5:10起床。今日は天気予報通り晴れ。ずいぶん冷え込み、夏用の寝袋では寒かった。
寝てからすぐ雨音がしなくなり、テントはほぼ乾いたようだ。着替えはあるが、靴の替えはない。
靴がびしょびしょだろうと覚悟していたが、以外と濡れておらず靴下に少々しみてるかな?という程度。
水が少ないので、パン一つの朝食。これでパンが終わった。
天気がよいと気分もよい。人も多い。何人かにどこで水場に行くべきか教えて頂く。
水少々だけでも結構歩き続けられるものだ。
●道がない
檜洞丸を越え、犬越路峠へ。大室山は登らず、ここから水を汲みに用木沢出合に下る。
ここは東海自然歩道のコース。まあ、整備状態が特別変わる訳ではないが。
まず、水のない枯れた沢に出る。沢沿いに進む。
逆向きに登って来た人が「道が通れなくなっているところがあるが沢を通れば大丈夫。
越えた先には左に道がある。近づいたら分かるだろう。」とアドバイスをくれた。
しかし、前方をちゃんと見ていたつもりだが、木が倒れて先に進めないところまで来てしまった。
どれぐらい戻れば沢に行けるかな?少なくとも30m戻っても駄目そうだ。
後ろに見えた人に「ここは通れないから、戻って沢を進んだ方がいいよ。」と伝える。
そして自分は…倒木の上を渡って無理矢理沢に出た。結構な高さと長さでスリル満点であった。
沢を進むと前方からザーっと水が流れる音。やっと沢に出た。
水飲み、水浴び、水汲み、水洗い。そして、15時過ぎの遅い昼食。のんびりパスタを食べる。
左に歩道と言っていたが見当たらないまま、滝まで来てしまう。林の中を藪漕ぎし、一気に下る。
●こんな時間から登るの?
伐採の跡があり道に出られるのは間違いないな。ちょっと行くとまた滝。今度は川を渡り右側へ。
こちらに道がありました。さっきの人は登ってくときの向きで左と言ったのだな。
1.5m程の段差をよじ登り、道に戻れた。沢の音を聞きながらずっと下っていく。
前方に車が見える。何日ぶりだったかな。駐車場があり、林道に合流。
これから進む側はゲートが閉まっている。ゲート脇を抜け、別の沢伝いに白石林道を登っていく。
下ってくる人に何人かあった。皆、こんな時間から登るの?って感じ。
毎回、山頂の避難小屋に泊まりますと説明していた。でも、日没までに着くのかは分からない。
そのときはテントがあるし。沢からそれてから道は急になる。18時過ぎ白石峠。
●初めての避難小屋
これで尾根沿いの道まで戻れた。正面に富士山と夕日が林越しに見える。
山中湖と反対側に登り、加入道山。山頂のちょっと先に避難小屋。日没前に避難小屋到着。
日が山に沈み始めたので、日の入りを見届けてから、小屋の戸を開ける。先客なし。
8畳程の板の間と15畳程の石畳。そこにテーブル、椅子。あと布団がある。
注意書きを見る。泊まる目的で来るところではないようだ。でも知らずに来たのだからしょうがない。
今の状況だけみれば、夜道の危険を避けるために泊まるのだから書かれている通りの利用で問題ない。
戸を閉めても隙間風は入ってくるがテントを張る必要はなさそうだ。
布団を敷き、ライトや上着など必要そうなものを枕元に置き、何も食べずに18:50寝る。
夜は冷えてきて上着を着込む。まだ寒いので寝袋を使うことに。寝袋に毛布でちょうどよかった。
最初からこうしておけばよかった。
●5月2日(金)6:10起床 9:00出発 加入道避難小屋〜平野バス停(山中湖) 18:40終了
●また水が足りない
6:10目覚め。昨日ほどではないが今朝も冷え込んでいる。
パスタとコーンスープの朝食。テーブルがあると楽だ。布団を元通りに片付け、掃き掃除にゴミ拾い。
来たときより少しきれいにして出発。勿論拾ったゴミも持ち帰りである。
さて今日、山中湖に着くかどうか微妙な距離。まあ、もう一泊するのは確実だ。
山中湖から富士五湖を抜けようと出発前は考えていたが、山中湖まででもう十分と思っている。
御殿場までは走ってもいいかな。ヒッチハイクもしてみたい気がする。まずは山中湖までがんばろう。
今日も晴れ。パラパラと人に会う。また水が足りない。朝食のとき飲み水のことを忘れていた。
パスタもう一回分の水を残せばよいと思い込んでいた。
●天の恵み
菰釣避難小屋で雨水を500ml汲む。まあ、煮沸すれば大丈夫だろう。
水場の話を聞いていたときに避難小屋に雨水が貯めてある言われたのであった。
でもこれを使わないで済む様に沢に下った筈なのだが。まっ、いいか。
菰釣山通過。高指山まで6.7km(だったかな?)明るいうちに着きそうだが山中湖まで行けるか分からない。
水のことを考えるとさっさと人里に出たいが。まあゴールも見えてきたし、水少々だけで辿り付けるとは思う。
フラフラしてきたので菰釣山のちょっと先でパスタの昼食。さっき汲んだ水を使う。
思いの外、パワー回復。高指山まで急な登りはほとんどなく緩いアップダウンが続いた。
このため予想より30分以上早く高指山着。
ついでに一口飲んだだけのお茶のペットボトルが道の真ん中に落ちていて、水不足も解消。天の恵み?
飲み始めたらゴクゴク入っていく。やはり体は水分を欲していたようである。
●とうとう来たよ、山中湖
足はいたって元気。小走りで下る。ついに平野55分の標識があった。まだ6時過ぎなので明るい内に着きそうだ。
草原の道を走っていくと、別荘地に突入。建物を避けるようにうねうね道を案内板に従い進む。
ついに車道に出た。2、3km車道を走り、平野のバス停に6:40到着。ここが今回の目的地である。
湖畔にトイレがあるのを覚えていたのでまずそこへ向かう。思っていたより遠い。
コンビニでアイスを買うと決めていたのに。先に買っとけばよかった。
ついに山中湖まで歩いてきた。よくがんばった。さてトイレで着替えをしながら考える。
(1)ヒッチハイクで御殿場に出れば電車で今日中に帰れるな。これなら明日のマラソンとサッカーに行ける。
(2)湖畔でキャンプし、明日籠坂峠を越え、御殿場駅。余裕があれば小山か山北まで走るかな。
夜のヒッチハイクでも山中湖−御殿場間なら大丈夫な気がする。
とりあえず籠坂峠から下ってくるT字路まで歩こう。
車通りがあればヒッチハイクしてみて、駄目ならキャンプすることに。
山を抜けた安心感からか、とても元気に歩けている。
コンビニでアイスを買わなかったことを後悔しつつ、湖畔のサイクリング道路を歩く。
車道と合流してもコンビニは見当たらない。結局、T字路までコンビニはなかった。
思いの外、快調に歩けていたから問題はなかったのだが。
●初ヒッチハイク
さてと、まずは荷物の整理。ゲーセンでしようかと思っていたが気が引けたので外で荷物整理。
続いて腹ごしらえ。コンビニで弁当と牛乳1Lを購入。
弁当がほぼ売り切れ状態で2つだけだったのにはまいったが、一口寿司の詰め合わせを買った。
日没後やや寒くなったのでアイスはパス。向かいのきれいなバス停を見つけ、そこでのんびり食べる。
ついにヒッチハイクだ。その前にゴミを捨てにコンビニに戻る。
駐車場でエンジンをかけている車のナンバーは、おっ湘南に横浜。よしよし。
すぐ動くか分からないし、こちらから声をかけるのはフェアーじゃない(ヒッチハイクは止まってくれるのを
待つもの)と思い、声はかけず。さっきのバス停に車を止められるようにその信号よりの方で始める事に。
T字路から車が来る前に湘南ナンバーが動く。が何故か湖畔の方に行ってしまった。
次に横浜ナンバーが動く。よし、こちらに来たので親指をたてて思い切りアピール。すんなり止まってくれた。
1台目で成功、ラッキー。沼津に遊びに行くそうで御殿場駅まで送って頂いた。
カレンのお兄様、ありがとうございました。
●いろいろあったが無事帰宅
駅に行くと次の電車まで15分ほど。菓子を買いに行ったら乗り遅れてしまった。次は45分後、22:20終電。
もう一回ヒッチハイクにチャレンジするのも面白そうだが、国道246号にも、御殿場ICにも近くない。
ダイエーで赤のマジックを買い、白いトレイを入手したものの、インターのある通りまで歩いていったら、
もう駅に戻る時間。車が止まれそうな場所もなく、ヒッチせずに駅に戻る。
御殿場線は多分初乗車。自動改札でIOカードが拒否される。ここはJR東海。
IOカードはJR東日本でしか使えなかったんだと今知った。現金で切符を買いホームへ。程なく電車が入線。
松田で小田急乗換え、0時前に帰宅。ちょっと荷物整理。入浴。目覚ましをセットし寝る。体重69.5kgで4kg減。
●5月3日(土)白鷺5月スペシャルマラソン
6:50起床。今日帰ってくるか分からなかったのでマラソンも夜のサッカーも欠席と連絡してある。
軽い筋肉痛と足裏にはれた様な感じがあるが、せっかく帰ってきたので平塚の白鷺5月スペシャルマラソンへ。
荷物がない分、軽いはずがゆっくりの動きが体に染み付いてしまったようだ。お腹に張りがあり、だるさもある。
体重が減っているのでエネルギー切れも心配。のんびり走り続ける。エイドではしっかり補給。
気温27度と高いので水分もたっぷり取る。お腹がごろごろしだし、2度のトイレでお腹がやっとすっきり。
半分走ったら体が軽くなってきた。少しペースアップ。
終盤はペースの上げ過ぎと暑さで歩きそうになったが一応走り通してゴール。足に力が入らないほど疲れた。
動きもぎこちない。足裏はずっと痛かった。靴がレース用でソールが薄かったのも失敗だったな。
帰って昼寝。さすがにこの足では、夜のサッカーは無理。パスしました。
沢山の初体験があるちょっと危ない歩き旅。辛くも楽しい旅であった。
●教訓
・登山に水1リットルは少な過ぎ。次は2リットルにしよう。
・テントを持っても結構走れることが分かった。
・余裕で丸太を渡れるようにもっとバランス感覚を磨こう。
climb…次へ/−− 全体…次へ/前へ Home
2003.07.16